映画、本、NBA、金融……週休5日で働く元経済紙記者が気ままにつむぐ雑記ブログ

KD不在の中、ウォリアーズが5年連続でファイナル進出

 先週の今頃、NBAのプレイオフもクライマックスに近づいてきたなー、KDの離脱はあるものの、最終的にファイナルに出てくるのはウォリアーズとバックスだろうなー、などということを徒然なるままに書いた記事をアップしようと思いながら、なんとはなしにそのままにしていたら、早くもウォリアーズがポートランドをスウィープしてファイナル進出を決めてしまった。

 KDの離脱は大きな痛手だが、彼がチームに加わる以前のスタイル(すでに2度のファイナル進出と1度のチャンピオンシップを獲得していたときのスタイル)を思い起こせば、スプラッシュ・ブラザーズとグリーンを中心になんとかするんだろうなと思ってはいた。そして、実際にそうなった。

 しかし、そうは言っても、今季のチームも、カリーらとともにKDを中心にしてつくったチームであり、実力や影響力からいってもKDの存在はウォリアーズにとって欠かせないはず。KDが離脱したロケッツ戦から6連勝している今でもそう思う。カリーやグリーンが勝利後のインタビューのたびに、「KDやデマーカスが戻ってくるのを待っている」と言っているのは、ことデュラントに関しては、気遣いだけで言っているのではなく、本気で望んでのことだろう。

第4戦で決める気マンマンだったウォリアーズ

 さて、今回、スウィープでファイナル進出を決めたことで、ウォリアーズは、ファイナル第1戦が行われる5月31日(現地時間)まで9日間ゲームがオフとなる(練習はするだろうから)。グリーンも、ケガ人などが回復の時間にあてられるようにするためにも、ポートランドをスウィープしたいと言っていたが、チームとして、まさにそうした思惑が大きなモチベーションになっていたのだろう。実際、ウォリアーズは第4戦、8点ビハインドの4クォーターにカリーとトンプソンを前のクォーターから続けて先発起用し、このゲームでシリーズ勝利を決めるんだという姿勢を前面に出していた。仮にこのゲームに負けてもまだ余裕はあるのだが、流れがややポートランドに傾くことになってシリーズが1、2戦分でも長引けば、ファイナルを前にして選手たちのさらなる負担になってしまうと考え、嫌がったのだろう。(ヒューストンとのシリーズでは、第3戦でイージーなミスもあって接戦を落とし、少しシリーズの流れが変わった。実際、プレイオフではよくあるケースだ)

 そんな中、グリーンの集中力が半端なかった。トンプソンのディフェンスも凄まじかったし、イグダーラも第4戦は欠場したものの、ディフェンスのみならずオフェンスでも存在感を示した。そして、カリーはやはりカリーだった。。

KDの怪我から使われ出したベンチメンバー

 しかし、このシリーズである意味新鮮に映ったのは、ヒューストンとのシリーズ最終戦から起用され始めたベンチメンバーだ。KDが怪我で離脱したヒューストンとの第5戦までは、ゲームで起用されるベンチメンバーといえば、主力クラスのイグダーラのほかは、ルーニー(貢献度から言ったら、主力に次ぐクラスと言えるかも)、リビングストンやマッキニー、要所要所でボーガット(たまに先発)、たまーにジェレブコといった感じで、クックやベル、エバンス、リーなどはほとんど出場機会がなかった。(クック以外は皆無だったのでは?) 

 クリッパーズとのシリーズを含めて競ったゲームが多く、気を抜けない中、主力選手に頼る時間がどうしても長くなったということなのか。反対に、KDやカリー、トンプソン、グリーンらの出場時間が長い状態が続いており、大丈夫かなと思っていたファンも少なくなかったのではないだろうか。KDの怪我はそうした中で起こったとも言えるのかもしれない。

 それが、ヒューストンとの最終戦以降、ポートランドとのカンファレンスファイナルに至るまで、フレッシュなベンチメンバーの投入シーン、活躍シーンが増えた。ポートランドとの最終戦に至っては、マッキニーとともにベルが先発起用されていた! まあ、もともとチャンスがあれば使おうとは思っていたのかもしれないが、カーがどこかで、現状に合わせて方針を切り替えた(リフレッシュした?)、ということなのだろうと思われる。

 個人的には、その際に、カーからベンチプレイヤーたちに何か話があったのだろうかと、そんなどうでもいいことに関心があったりする。カーの現役時代については、ブルズで活躍していた頃しかよくは知らないが、確かブルズでもスパーズでもベンチプレイヤーだったはず。ベンチから出ていってゲームの要所要所で3ポイントなどを決めて優勝に貢献したイメージ? なので、ベンチプレイヤーの気持ちは誰よりも知っているはず。そんなコーチが、出場機会に恵まれないベンチプレイヤー、実際、今回のプレイオフでは途中まで、使われないベンチプレイヤーが多かった状況で、彼らをどんなふうにケアしたのだろかと、素朴な興味を抱いてしまう。