映画、本、NBA、金融……週休5日で働く元経済紙記者が気ままにつむぐ雑記ブログ

サラリーマン記者

昨晩、有楽町で昔の記者仲間とおちあい、久々に飲みました。彼は今、金融系の通信社で財務省や金融機関などを担当しているそうで、会話の端々から充実している様子が伝わってきました。

昔々、彼と私はとある経済系の媒体で、鬼上司のもとで経済・金融関連の取材記事を競って書いていました。あれからすでに8年の月日が流れ、互いにその後も媒体を変えながら、私の場合はIT系やWebマーケティング関連などにも時々浮気をしながら、それでも気がつくと帰巣するかのように記者職に立ち戻り、記事を書いてきました。

自分個人としてだったら、まず会えない人に話を聞けたり、通常は入れないようなところに出入りできたりするような、そんな仕事が面白くないわけはないのですが、それでも、この十数年を振り返って思ったのは、ついぞ、本当に書きたかったことをほとんど書かなかったなということ。

これについて触れ始めるととても一記事では終わらずにクドクドと書いてしまうでしょうし、そんな話が読まれるとも思えないのでここには書きません。

ただ、端的にいうと、自社媒体で求められる記事を書くことに忠実なサラリーマン記者を続けることによって、確実に自分の内部で枯渇してしまうもの、死んでしまう大切なものがあるなぁと痛感しました。それをけっこう前から自覚していながら、勇気のなさと惰性でそのときのポジションに甘んじてしまっていたと。そういうことです。

冒頭の彼についても、長い付き合いなので、本当はニュース記事以上にこだわっていた分野があることを知っているのですが、彼は今のジャンルの報道に面白さを感じており、全身全霊で取り組んでいることが端々から伝わってきたので、彼は彼で頑張ってほしいなと素直に思いました。