映画、本、NBA、金融……週休5日で働く元経済紙記者が気ままにつむぐ雑記ブログ

中国人観光客にみられる変化?

昨日、両親と電話で話した際、出かけた先の温泉地で、中国人の団体客と一緒の宿になったという話を聞きました。両親には、過去にヨーロッパ旅行に出かけた際も、彼の国の団体客と鉢合わせ、周囲を顧みずに騒ぐ彼らに大変煩わしい思いと、同じアジア人として恥ずかしい思いをしたという経験があったそうです。

それで、今回もそうなることを覚悟したようなのですが、実際には思ってもみなかった形となったようです。というのも、今回の団体客のマナーは格段によくて、大声で話すということもなく、宿泊客はみな気持ちよく過ごすことができたとのこと。父は、ここ数年の間に、驚くほどマナーの向上が進んだのだなと感心しておりました。

 

そういえば、ここ何年か、街ですれ違う中国人観光客らしき人たちの間に、いろんな変化がみられるようになってきたように思います。まあ、もともとマナーの悪くない人も少なくなかったのではないかとも思うのですが。一度、大まかなイメージができてしまうと、どうしてもそれに引きずられる部分が出て来るのは仕方のないことなのかもしれません。

聞くところによると、数年ほど前から、同じ中華圏の香港や台湾からやってきた観光客が、マナーの悪い中国人客と同一にみられるのが嫌なため、旅行先で声を潜めて話すということがあったとか。本当のところは知りませんが、そういえば、2、3年ほど前、日本橋にある天丼の有名店に行った時、そこで連れと一緒に行列に並んで相席したもう片方のカップルが、中国語を話す男女でした。

彼らは、わざわざ声を潜めて話していたため、とてもシャイな印象を受けました。同じテーブルについても、終始つつましげで遠慮深く振る舞っていたため、なんとはなしに好印象を持ったのですが、その一方で、せっかく異国に旅行にきたのだから、少しくらいはしゃいでもいいのに、かわいそうだなと思ったのを覚えています。このとき、私がかわいそうと勝手に思ったのは、やはりちょうどこの時期くらいから、中国人観光客と同一視されたくないがために小声で会話する中国語圏の観光客が海外で増えているという話を聞いていたからでした。

この二人が実際、どこの国の人たちだったのかは知りませんが、こうした話を聞いていたがために、私と連れは、彼らは中国語圏からやってきた中国本土とは別の国・地域の人だと一方的に思ったということなのでしょう。言ってみれば、これも一つの偏見なのだろうなと思った次第です。

 日本が本当に世界に冠たるマナー大国なのかというと、それもけっこうピンきりだったりケースバイケースだったりするしな、とも。それについてはまた、後日改めて書いてみようと思います。